多焦点眼内レンズによる老眼手術
老眼は、多焦点眼内レンズを使った手術や、レーシック、角膜インレー挿入術、Add-onレンズなど様々な方法で治療することができます。当院では有効性が高いとされていて、手術手法が確立している多焦点眼内レンズを使った日帰り手術による老眼治療を行っています。
老眼とは
老眼手術は、このような方にお勧めします
眼鏡を煩雑に掛けたり外したりする煩雑さから解放されたい方
近視の方が老眼となった場合、手元は裸眼でよく見えますが眼鏡やコンタクトレンズをつけると手元がやや見えにくくなります。コンタクトレンズは気軽に外せないため、遠近両用コンタクトレンズを使用するか、手元を見る際には老眼鏡を使う必要が生じます。また、近視で眼鏡をかけている場合も、近くを見るときに眼鏡を外せばよく見えるのですが、掛けたり外したりは面倒と感じる方もいま。
老眼には、見えにくさに加えてこうした煩雑さがあります。こうした煩わしさを解決したい方に老眼手術がお勧めできます。
なお、夜間に運転をされるトラックやタクシーの運転手など、業務環境などによって老眼手術がおすすめできない場合もありますので、ご相談ください。
「多焦点眼内レンズ」のメリットとデメリットを充分にご理解いただける方
「多焦点眼内レンズ」には遠方・中間・近方などの複数の距離にピントが合うメリットがありますが、デメリットもあります。当院では医師がわかりやすくご説明していますが、「多焦点眼内レンズ」についてご理解、ご納得していただけない場合には、老眼手術を受けていただくことができません。あらかじめご了承ください。
白内障と老眼
白内障と老眼は、目の中でレンズの役割を果たしている水晶体や周辺の組織に起こる生理的な老化現象であり、年齢を重ねることで症状が現れやすくなっていきます。水晶体が濁ると白内障を発症し、水晶体の柔軟性や筋力の低下などが起こると老眼を発症すると考えられています。水晶体はニュートラルな状態では遠くにピントが合い、筋肉が働いて水晶体が分厚くなると近くにピントが合います。水晶体が柔軟性を失い、厚さを調整する筋力が低下するとピントの調整能力が衰えて近くのものにピントを合わせにくくなって老眼を発症するとされています。
当院の老眼治療
多焦点眼内レンズを使用した老眼手術では、近視・遠視・乱視・老眼を同時に矯正することも可能です。術後の見え方の目安は、個人のライフスタイルにもよりますが、日常生活の不便がかなり解消されます。
当院では見え方や焦点の距離などの違う様々な種類のレンズを取りそろえていますので、ご希望の見え方やライフスタイルにきめ細かく合わせた選択が可能です。
ハロー・グレア現象、コントラスト感度低下について
多焦点眼内レンズは、近方・中間、遠方のどれか1つの距離にしかピントが合わない単焦点レンズと比べると、グレア、ハロー、コントラスト感度の低下を起こしやすいとされています。グレアは夜間の強い光をまぶしく感じる現象で、ハローは光に輪がかかったように見える現象であり、コントラスト低下は黒いものがややグレーがかって見えるなどシャープに見えにくくなります。現在はハローやグレア、コントラスト低下を起こしにくい多焦点眼内レンズも登場していますが、老眼があっても多焦点眼内レンズに適性がない場合にはおすすめできません。また、眼底の異常や強い乱視があるなどで手術ができないこともあります。
老眼手術を検討されている場合、当院ではまず適性検査を受けていただき、その上でライフスタイルに合わせたレンズをご紹介しています。人工眼内レンズは交換も手入れも必要なく、生涯ずっと使い続けるものです。将来的にも満足できる見え方を実現するためにも、まずはご相談ください。
