眼内レンズ

単焦点眼内レンズ

多焦点眼内レンズ

当院の取り扱いレンズ
多焦点眼内レンズは構造的に遠くと近くの焦点を同時に目の中に取り込むことができます。それぞれの情報は脳の働きによって、近くを見る際にも遠くを見る際にもピントが合って見えるよう切り替わります。
多焦点レンズは単焦点に比べるとシャープさがやや乏しく、まぶしく感じやすいことがありますが、様々な特徴を持ったレンズがあるため、ライフスタイルにきめ細かく合わせた選択が可能になっています。眼鏡などが必要になることも比較的少ないため、煩わしさも軽減できます。
当院では、患者様のお仕事や趣味、ライフスタイル、お好みなどに合わせることができるよう、様々な多焦点眼内レンズをご用意していますので、ご希望やご質問がありましたらお気軽にご相談ください。
パンオプティクス(Alcon)
2焦点ではなく、遠方、中間(60cm)、近方(40cm)の3か所にピントが合う3焦点型の回折型多焦点眼内レンズで構造です。遠近だけでなく中間距離にもピントが合うため、より高品質で自然な見え方が期待できます。手元や遠くの見え方も2焦点レンズと同等で、遠方から中間、近方までスムーズに見ることができます。これによって、料理、パソコン作業、写生や描画、信号待ち中のカーナビ確認など様々なシーンでストレスを軽減できます。
テクニスオデッセイ(J&J)
テクニスオデッセイは、テクニスシナジーと同様の回折型設計による連続焦点レンズで、近くから遠くまで幅広い距離にわたって視力が得られることが特徴です。テクニスシナジーと比較してハローやグレアなどの異常光視症の発生が軽減されています。
ビビネックス ジェメトリック(HOYA)
3焦点の多焦点眼内レンズです。遠方・中間距離(約80cm)・近方(約40cm)にピントを合わる設計で、仕事や日常生活のさまざまな距離で見やすさを提供します
また、乱視の度合いに応じたレンズも選べるため、自分の目の状態に合わせた選択が可能です。
夜間のまぶしさ(ハロー・グレア)を抑えつつ、自然な見え方を重視したデザインになっています。
ビビネックス ジェメトリックプラス(HOYA)
ビビネックス ジェメトリック プラスは、ビビネックス ジェメトリックとほぼ同じ設計で、似た特徴を持つレンズです。大きな違いは「遠く」と「近く」の見え方のバランスです。
ジェメトリック プラスは、近くのものをより見やすく設計されています。
左右の目にジェメトリックとジェメトリック プラスを1枚ずつ入れる方法では、左右の見え方の違和感が少なく、遠くから手元まで自然に見えることが期待できます。
ビビティ(Alcon)
2023年にアルコン社から発売された焦点深度拡張型の多焦点眼内レンズです。独自のX-WAVEテクノロジーにより、ハローやグレアが単焦点レンズと同程度まで軽減されているのが特徴です。遠方から中間まで良好な視界が期待でき、近方視でも実用的な見え方を提供します。グレアやハローが気になる方や、夜間の運転やスポーツを楽しみたい方にお勧めのレンズです
テクニスピュアシー(J&J)
ジョンソン・エンド・ジョンソン社が開発した焦点深度拡張型(EDOF)多焦点眼内レンズです。
このタイプのレンズは、コントラストがはっきりして見え方が自然であり、夜間の光のにじみ(ハロー・グレア)が少ないのが特徴です。遠くから中間距離までスムーズに見える一方で、30〜40cmほどの近くを見る際には老眼鏡が必要になる場合があります。見え方の質を重視しながら、老眼の影響を少しでも軽くしたい方におすすめのレンズです。
多焦点眼内レンズ一覧表
※スクロールで全体を表示します。
| パンオプ ティクス ![]() |
テクニス オデッセイ
|
ビビネックス ジェメトリック ![]() |
Vivity (ビビティ) ![]() |
テクニス ピュアシー ![]() |
|
|---|---|---|---|---|---|
| タイプ | 回折型 | 回折型+ EDOF |
回折型 | EDOF | 非回折型 EDOF |
| ピントの数 | 3焦点 | 連続焦点 | 3焦点 | 焦点拡張 | 焦点拡張 |
| 近方視の 焦点距離 |
30cm 60cm |
33cm ~∞ |
40cm 80cm |
60cm | 50cm ~∞ |
| 乱視矯正 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 得意な見え方 | 運転 スポーツ パソコン 読書 |
運転 スポーツ パソコン 読書 |
運転 スポーツ パソコン 読書 |
運転 スポーツ パソコン |
運転 スポーツ パソコン |
| ハロー・グレア | 少ない | 少ない | 少ない | ほとんどない | ほとんどない |
| 医療費 | 選定療養 | 選定療養 | 選定療養 | 選定療養 | 選定療養 |
選定療養について

これまでは、差額ベッド代や歯科治療の金歯などが選定療養費として認められていましたが、白内障手術に使用される国内承認の多焦点眼内レンズを使った治療も選定療養となりました。多焦点レンズを使った白内障手術を受ける場合、通常の白内障手術の健康保険適用自己負担額に多焦点眼内レンズを使用することで生じる差額を選定療養費としてお支払いいただくことになります。これにより、治療費全てを自己負担するのに比べて費用を抑えることができます。
各種保険・控除について
保険会社の手術給付金
患者様が契約している保険によっては、白内障手術で手術給付金が支給されることがあります。加入したプランや契約内容などによって、支給の有無・金額などが異なります。白内障手術を検討されている場合には、事前に契約している保険会社に確認してください。
医療費控除
1年間に支払った医療費が10万円を超えた場合、確定申告後に税金の減額や還付金を受け取ることができる制度です。本人だけでなく、家計を共にする家族も含めた医療費であり、総所得金額が200万円未満の方が申告する場合は限度額が所得の5%になります。申告には領収書の原本が必要ですので、しっかり保管してください。
高額療養費制度
1ヶ月の医療費が限度額を超えた場合、超過分が後日還付されるのが高額療養費制度です。限度額は世帯収入などによって変わりますので、厚生労働省のホームページなどで確認する必要があります。
なお、単焦点レンズの白内障手術は通常、片目ずつ行いますが、同月中に2回手術を受けることでこの制度による還付を受けられる可能性があります。ただし、多焦点レンズを用いた手術費用に関しては、この制度の対象にならないのでご注意ください。
上記のページに高額療養費制度についての詳細を記した様々なPDFが集められていますので、参考にしてください。












