眼科一般

ドライアイ

涙は目の表面を潤して保護し、酸素や栄養素を届けています。ドライアイは、涙が均等に行き渡らなくなって目の表面が乾燥し、眼精疲労や不快感の原因となったり、傷つきやすい状態のため痛みを伴うこともあります。
ドライアイをそのまま放置してしまうと、症状が悪化してしまうこともありますので、

ドライアイの原因

涙の量が減る、または涙の質が変化すると、涙が均等に行き渡らなくなって目が乾燥します。まばたきが刺激になって涙が分泌され、まばたきによってすみずみまで涙が広がるため、まばたきの回数が減ってしまうと目が乾きやすくなります。パソコンやスマートフォンを使用しているときには、無意識のうちにまばたきの回数が減少しています。また、エアコンは空気を乾燥させるため、目が乾きやすくなります。高齢になると涙の量や質が変化してドライアイを発症しやすくなります。子どもから高齢者まで、ドライアイでお悩みの方は増加傾向にあります。

よくある原因

  • パソコンやスマートフォンの長時間の使用
  • コンタクトレンズの使用
  • エアコンによる空気の乾燥
  • ストレス
  • 他疾患(シェーグレン症候群)
  • 加齢・老化

ドライアイの治療

点眼薬

水分補給、涙の分泌促進、表面の水分を保ちやすくするなど、様々な機能の点眼薬があります。粘度が高く水分保持に役立つヒアルロン酸を含んだものや涙分泌促進をさせるもの、傷ついた目の粘膜を回復させるものなど、適切に組み合わせて処方しています。
ドラッグストアなどでも目薬を購入することは可能ですが、市販のものは防腐剤が入っているものが多く、眼が傷つきやすくなってしまうので、医師が処方したものを使用するようにしましょう。

涙点プラグ

涙を排出するための涙点を一時的に閉じることで、とどまる涙の量を増やす治療法です。涙点プラグという小さな栓のようなものを涙点に挿入します。外来で受けられる治療法であり、点眼麻酔によって痛みなく治療が完了します。また、専用器具を用いるため、所要時間も5分程度です。

ドライアイの対策

画面の長時間の注視を控える

パソコンやスマートフォンを使用する際は、40cm以上モニターから目を離して見るようにしましょう。また、モニターの位置は目線より下になるようにしましょう。

目を休ませる

パソコンを使用して仕事をする方は、30分ごとを目安に目を休ませましょう。目の疲れを感じる場合は、蒸しタオルでまぶたを温めることも有効です。

まばたきの回数を増やす

まばたきの回数を増やすことで、涙の分泌量を増やすことができます。意識的にまばたきの回数を増やすようにしましょう。

眼精疲労

目の酷使によってたまった目の疲れが、休息や睡眠をとっても十分に回復しない状態です。目がかすむ、痛い、まぶしさを強く感じる、充血といった目の症状だけでなく、肩こり、首の痛み、頭痛、吐き気、めまいなどを起こすこともあります。

眼精疲労の原因

眼鏡やコンタクトレンズが合っていない場合と、パソコンやスマートフォンを日常的に長時間使用する場合に多く発症します。目は近い距離のものにピントを合わせるために筋肉を緊張させます。パソコンやスマートフォンは近い距離でピントを合わせる必要があるため、使用している間はずっとピントを合わせるために筋肉が緊張していて、疲れがたまりやすくなっています。
他にも、ストレスが原因になって生じる場合や、高血圧・糖尿病・脳神経疾患などの症状として現れる場合もあります。

眼精疲労の治療

原因に病気が関与している場合にはその治療が不可欠です。また、眼鏡やコンタクトレンズが合っていない場合には、適切なものを作り直します。目の酷使によって起こっている場合には、点眼薬などを処方しますが、原因になっている生活習慣の見直しが重要になります。パソコンやスマートフォンの長時間使用が原因になっている場合には、画面の位置、目を休めるタイミングやその内容などを見直します。特に、パソコンの場合は、デスクや椅子の高さ、モニター角度、窓や照明の映り込みなどを変えるだけでも目の疲れ方がかなり違ってきます。当院では、こうした環境に関する具体的なアドバイスも行っていますので、ご相談ください。

VDT症候群(IT眼症・テクノストレス眼症)

パソコン・タブレット・スマートフォンなどを長時間使用することで、目だけでなく心身にも症状を起こしている状態です。眼精疲労、ドライアイ、近視などの症状に加え、手のしびれ、イライラ、不安、睡眠障害など、幅広い症状を起こします。

VDT症候群の原因

パソコン・タブレット・スマートフォンなどのモニター画面を長時間見続けることは、目の酷使という問題だけでなく、同じ姿勢を長時間続けることで全身の血流が悪化して筋肉に疲労が蓄積します。また、眠る前にスマートフォンやタブレットを使っていると脳を覚醒させる物質が分泌されるだけでなく、光の刺激で睡眠を促すホルモンの分泌が阻害されて、良質な睡眠をとれなくなってしまいます。

VDT症候群の治療

眼鏡やコンタクトレンズが合っていれば目の疲れがかなり変わってきます。特に、パソコン・タブレット・スマートフォンを使用するという、用途に合わせたものを作ることをお勧めしています。また、目の症状を緩和させるために点眼薬を処方し、身体の緊張をゆるめる内服薬を処方することもあります。デスクや照明、モニターの位置といった環境、睡眠時間より前に使用をやめて目を休ませる、こまめにストレッチするといった生活習慣の改善も重要です。

飛蚊症

飛蚊症は、視界に実際にはない黒い点や透明なものが浮かんでいるように見える状態です。快晴の青空を見上げるなど、均一な色の明るい場所に目を向けるとよく見えます。視線についてくるように見えることや、ゆっくり沈んでいくように見えることもあり、形や大きさ、数は様々です。
高齢の方に多いのですが、若い方でも見えることがあります。問題がないこともありますが、失明につながるような重大な眼疾患の前兆として現れることもあります。気になる場合は受診をおすすめします。特に、急に見える量が増えた場合はできるだけ早く受診してください。

飛蚊症の原因

飛蚊症は、生理的飛蚊症と眼科疾患などによって生じている病的飛蚊症に分けられます。加齢などで起こりやすくなる生理的飛蚊症は、特に問題がない状態です。病的飛蚊症は放置すると急激な視力低下や失明につながる可能性があるため、早期の受診が必要です。病的飛蚊症の原因には、網膜に穴が開く網膜裂孔、網膜が剥がれる網膜剥離、眼球内の出血(硝子体出血)などがあります。

飛蚊症の治療

生理的飛蚊症の場合は特に治療の必要はありません。眼科疾患による病的飛蚊症の場合には、放置していると、突然大幅な視力低下や失明につながる可能性があるため、すぐに適切な治療を受ける必要があります。治療内容は原因疾患や状態によって異なりますが、手術が必要になることもあります。入院が必要になる場合には、連携している大学病院などの高度医療機関をご紹介し、適切な治療をできるだけ早く受けていただけるようにしています。

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